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黄色の山


 アトリエの資材置き場。その傍らには大きな銀杏の樹がある。 紅葉の季節になると、黄金色に染まった銀杏の葉が、たんまりと資材の山の上に積もる。
銀杏の葉も資材も、役目を終え、朽ちていくことを待つものたちである。 単体同士だと、まったくの異質なものだが、そこには「色」という抽象的要素を介して 一種の通じる「穴」があるように思えた。 そこに、作品としての再価値を見出し、資材の持っていた素材価値、銀杏の葉の「色」という要素 を抽出して、異質なもの同士が、自分の手を通して、出会う場をつくりだそうとした。

 

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